企業の害獣「社内評論家」との付き合い方とは?

どうも、中間管理職の海会(カイエ)です。

この記事ではどの組織にもいる、「否定的なスタンスでいることが仕事だと思っている害獣 a.k.a. 社内評論家」との付き合い方について伝授していきます。

1.そもそも「社内評論家」ってなんぞや?

あまり耳馴染みのない言葉ですが、要するに「一事が万事、批判的な態度で、それでいて自分では何もやらない役立たず」のことです。害獣ですよ、害獣。

アイデアを出せば「それはこの視点が抜けているからダメだ」

資料を提出すれば「ここの言い回しがダメだ。罫線も抜けがある」

営業報告をすれば「俺の時代はもっとやっていた、根性が足りない」

というみんなの士気を下げるあの人です。(→誰しも思い当たる人がいることでしょう)

こいつの厄介なところは、その批判的な態度で物言いをすることが仕事だと思っていることです。

そして、仕事をした気になって充実感でいっぱいになってニコニコしています。(→本当にどうしようもない)

 

しかも批判的な言動は自分が傷つかない絶対安全圏で展開されています。

何もしないくせに、ピーピーギャーギャー言ってるだけです。

 

まあ、はたから見ると完全に価値がゼロ、というかマイナスの害獣ということです。

2.社内評論家のスタンス、それは「リアクション」

では、社内評論家のスタンスについてみていきましょう。

社内評論家の基本姿勢は「リアクション」です。

リアクションとは言わずもがな、「アクションに対する反応」です。

2−1.「アクション」を考える

まず、会社組織における「アクション」を考えていきましょう。

会社員は「会社に利益をもたらす行動」が求められます。

「利益をもたらす行動」=「アクション」=「価値」なのです。

それはつまり、「会社の収入をあげること」「費用を削減すること」です。

直接的・間接的に関わらず、会社員の全ての行動は、会社の利益に結びつかなければ無価値です。

具体的には、営業をして商品を売る、サービスを提供する、既存の事務手続きの改善提案をする、新規事業のプランを作って実行する、などが挙げられます。

2−2.「良いリアクション」と「悪いリアクション」

ということは、リアクションとは「会社に利益をもたらす行動に対する反応」です。

そのリアクションには、良し悪しがあります。

「良いリアクション」とは、会社に利益をもたらす行動にレバレッジ(倍率)をかけることができる、つまりはアクションをより良いものにするための反応

アイデアを出してきた部下に新たな視点を加えてあげる、出してきた資料をより分かりやすいものにするための考え方や作り方を教えてあげる、売上が増える営業手法を伝えてあげる、などなど。

部下や後輩の行動を高みに押し上げるための反応です。

いますよね?そんな人。

 

一方で「悪いリアクション」とは、会社に利益をもたらす行動にブレーキをかける、あるいは潰すことになる反応

上記の例で言えば、アイデアも資料も営業もとにかく否定し、徹底的にダメ出しをする。

モチベーションを下げて、何をすれば良いのかを分からなくして混乱させて、行動を止めることになる反応です。

 

「悪いリアクションをする人」こそが「社内評論家」です。

しかも、冒頭でもお伝えした通り、社内評論家は「ダメ出し=仕事」と考えている節があり、その態度を改めることはありません。

次の章では、そんな社内評論家とどのように付き合っていけば良いのかを示していきます。

3.社内評論家の対処法はあるのか?

前の章では「悪いリアクションをする人が社内評論家である」ということが分かりました。

では、彼らにどのように対処するのかをお伝えします。

 

結論からお伝えすると「気にしないこと」が最良の対処法です。

社内評論家は「相手の感情を考えずに攻撃的な言葉を浴びせてくる」という特徴があります。

そのため、「社内評論家はそういうものだ」という心のゆとりを持ちましょう。

ポンコツのためにあなたが気分を害して、パフォーマンスを落とす必要はありません。

社内評論家の存在は、会社においては「税金」のようなものです。

残念ながら、現状の組織の人員配置上、あなたがその税金の請負人なのです。

ということで、ここまで色々とお伝えしてきて、このような結論なのが申し訳ないのですが、害獣のことは気にしないようにしましょう。

もちろん、コミュニケーションを駆使すれば、「相手に何かをしてもらう」ことは可能です。

しかし、社内評論家はリアクションが仕事だと思っているので、実務(アクション)をやらせるとびっくりするほどポンコツです。

業務の目的を履き違える、資料作りは下手くそ、交渉ごとは相手先の感情と信頼を損なう、と言ったようにやることなすこと全てが裏目に出ます。

余計な業務を増やすことにかけては天才的な力量を発揮してくれます。

繰り返しますが「気にしない」という選択が一番です。

 

中・長期的には、上司や人事部門に社内評論家の行動とそれが自分の業務にどのような悪影響があるのかちょくちょく報告しておくと良いでしょう。

そうすることであなたと評論家の相性が良くないことが周囲に分かります。

その後、どうなっていくかは組織におけるあなたの重要度がものを言いますので、とにかく利益を生み出す存在であり続けるようにしてください。

会社にとってあなたが重要な存在なら、社内評論家と離れることができます。

4.自分が社内評論家にならないために心掛けることは?

さて、ここまでは「VS 社内評論家」でしたが、あなたが害獣にならないとは言い切れません。

というか、害獣になっている可能性は大いにあります。

もちろん、これを書いている私も例外ではありません。

 

そこで、ここでは自分が社内評論家にならないために心がけをお伝えします。

それはズバリ「相手の感情に配慮してから改善提案をすること」です。

まず褒めて、その後にやんわりと改善のための指摘をする。

 

やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ by 山本 五十六

 

分かっちゃいるけどなかなかできないものです。

特に未熟な部下や後輩が相手だと、提出してきた資料を見ると「おぅ、何だこれは、、、」と思うことが頻繁にあります。

が、しかし、部下は限られた時間や現状の能力で精一杯のものを出してきています。

あなたにとって物足りなくても、彼らにとっては100%なのです。

そのため、まずは褒められるところを褒めてあげましょう

方向性がいい、アイデアがいい、ちゃんと考えてきた、レイアウトがきれい、なんでも良いです。とにかくまず褒める。

次に、「もっと良くするためにどうすれば良いか」を伝えましょう。

費用の視点を加えると企画が通りやすい、自分の考えをもっと入れても良い、営業でのヒアリングの流れを修正する、などなど。

 

ちなみに、説教が気持ち良くなってきたら要注意です。部下や後輩は「あ〜、早く終われ。とにかく過ぎ去れ!」と思って、とりあえず「はいはい」言ってるか、黙って聞いてるだけです。あなたの発言は一切頭に入っていません。

私自身、「部下や後輩がなかなか言うことを聞いてくれない」と妻に嘆いたら、「あなた、説教が気持ち良くなってない?それ完全にやばい奴だから気をつけなさい」とたしなめられたことがあります。いや、本当にその通り。

5.まとめ〜願わくば社内評論家とは永遠に疎遠であらんことを〜

まとめます。

・会社における社員の役割は「利益を出すための行動」を取ること → これがアクション

・リアクションとは「利益を出すための行動に反応すること」

・良いリアクション=利益のための行動を高みに押し上げる、悪いリアクション=行動にブレーキをかける

・悪いリアクションをする人 = 社内評論家

・社内評論家への対応策 = 気にしない → 社内評論家は会社の税金

・自分が社内評論家にならないためには、相手の感情に配慮して、改善提案をする。説教が気持ち良くなってきたら要注意

 

タイトルでも示したように社内評論家は本当に害獣です。

あなたのパフォーマンスを下げさせてもいけませんし、あなたが害獣になってもいけません。

どうか、この先もできる限り、疎遠な間柄でありますように。

中間管理職のカイエでした!

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