どうも、職場プレス編集長/モチベーターの石川です。
前回の第2話では、自己分析の重要性とその具体的なやり方についてお伝えしました。
自己分析は就活においてもっとも大切な部分なので「へー、そうなんだ」と読んで満足するのではなく、しっかりと実践しましょう。
そうしないと採用試験に落ちまくっちゃいますから。
さて、今回の第3話では、
「履歴書・エントリーシートの書き方」を解説していきます。
採用担当者との大事な接点になるので、気合いを入れて取り組みましょう。
本当に手抜き無しで、心して。
1.研究課題または興味ある科目
これは自分の専攻で一番詳しいものを書きましょう。
正直、この部分はユニークなものじゃないとあまり話題にならないと思います。
特にユニークなものが無ければ、面接で聞かれた時に自分が話しやすい内容を書いておけば問題ありません。
人事からすると「ちゃんと勉強したかな」と確認する程度。
面接官が食いつきやすいネタがあれば、それを書いとけばOKです。
ちなみに私は家族社会学が専攻で「現代の夫婦間におけるセックスレスについて」が卒論のテーマだったため、おじさんの採用担当者は興味津々で食いついてきました。
2.勉強以外に力を注いだこと
この項目は学業以外で「最も力を注いだもの」をテーマにしましょう。
内容は人それぞれなので、自分なりのエピソードを語るべきです。
代表的なのが、部活、サークル、アルバイト、ボランティア。あとは、趣味・特技のエピソードで人に誇れるもの。
重要なのは力を注いだことから何を学んだのか。
「力を注いだ」とは、時間・お金・労力をかけた、ということです。
その3つを注ぐと、成果があったり、苦労やトラブルがあったり、自分の強みが生まれます。
だから、単純に「部活に力を注ぎました」という話ではなく、
「部活に力を注いで、こんな困難があり、それをこんな風に解決して、そしてこんなことを学びまして、最終的にこの能力が身につきました」という内容が重要になります。
大切なのは課題を乗り越えて何かを得たということ。
ちなみに「アルバイト」をネタにする場合は、特に自分の言葉で語るべきものがあるかを精査しましょう。
なぜなら、あえて「バイト」を書くということは、「バイトが最上級のエピソード」と宣言しているようなものです。
バイト以外に力を注いだものが無いと思われる可能性は考慮しましょう。
「バイトでチーフをやってこんな困難を乗り越えました、チーム運営の肝となるポイントは○○です」みたいのならいいと思いますが。
自己分析で掘り出した「自分の強み」を伝えられるものをテーマとして選びましょう。
3.趣味・特技・資格
この部分は、自分がリラックスして語れるものを書いておきましょう。
面接の序盤や話題が落ち着いた頃に触れられることが多いです。
面接官は、あなたの緊張を解くために趣味・特技・資格の項目を尋ねます。
他の項目と比べて、趣味であれば緊張せずに語れますからね。
ここは、他の人との違いを意識しなくても大丈夫です。
なぜなら、オリジナリティが出にくい項目で、けっこうな頻度でかぶるから。
私自身の趣味は「読書」でした。趣味の王道ですよ。
しかも、読書は人それぞれ嗜好が違うので、面接官に説明をしても「ふ〜ん」で終わりです。
他には「音楽鑑賞」「映画鑑賞」なんかもかぶりやすいです。
その中で、少しでも違いを出すためには、具体的に書くことです。
私は「読書、愛読書:南の島のティオ」「料理、得意料理:ロールキャベツ」って書いていました。
良かったかどうかは正直分かりませんが、面接の時にちょっとした雑談のネタにはなりました。
特技・資格は、自慢できそうな資格を挙げてその資格の説明を書きましょう。
この項目は、面接官が困った時の話題用という側面と、仕事以外の会話がしっかりとできるかをみるという側面があります。
ただ、これも採用担当者によって考え方が違うので、とにかく「自分が話しやすい内容」を挙げておくと良いです。
4.自己PR
これは第2話でお伝えした「自己分析」で深掘りした自分の強みや特徴を具体例を交えて書きましょう。
ここは、履歴書を書く際にもっとも重要な項目なので、一番時間をかけて取り組みましょう。
書き方の順番は、
1.自分の強み
2.それを表すエピソード
3.その強みが企業でどんな役立ち方をするか
自己PRは、自分の強みを伝えるとともに、それが会社にとってどんなメリットがあるかを明確に伝えましょう。
いくら、優れたPRポイントがあっても、それを会社でどのように活かせるかを伝えられなければ、せっかくの自己分析が無駄になってしまいます。
また、強みを採用担当者が魅力に感じなければ、意味がありません。
採用担当だって人間ですから「使い方が分からない人材」よりも「説明書付きの人材」を採用したいものです。
あと、自分のことばかりアピールしてくる人よりも、他人のことを考えて動ける人間の方がはるかに頼もしいですよね。
「これを読んだら採用担当者はどう思うか?」という視点を常に意識して書くと伝わる文章になりますよ。
5.志望動機
志望動機も大切な項目です。
しかし、採用試験を複数社受けていると、これがなんとも難しいものです。
・一つひとつの履歴書にかけられる時間は限られているし。
・第一志望以外の会社に対しては熱意を持って書くことができない。
・同じ動機を使いまわすと抽象的で分かりにくいものになるし。
・そもそも、社会人として働いたことが無いから具体的に書けない。
無い無い尽くしですよ。
そこで多くの就活生は、
試験を受けている会社に対して、キラキラしたイメージを持ち、褒めちぎりながら美辞麗句を並べ立てる、という手法を使います。
ですが、企業のHP・会社案内のパンフレットに書かれている事業内容・経営理念に「感動しました」「共感しました」なんて書いても意味がありません。
それだけだと落ちます。
なぜなら「誰でも得られる情報をそのまま履歴書に書いて、共感しました」って、それこそ誰でも思いつきますよね。
つまり、一番差別化を図りたいのに、他の人とかぶるんですよ。
「そんなこと言われても、志望理由ってそれしか書きようが無い」と思いますよね。
ですが、実はそれ以外で有効な書き方が存在します。
それは、
「会社の経営理念やビジョンを果たすために自分の強みが役に立つ」というプレゼンを志望動機とする。
これだけ。
採用担当者は「我が社に役に立つ人材」を求めているわけで、別に「入社したくてたまらない人材」を求めているのでは無いです。
そのため、「御社の理念に感激しました!」という想いをいくら素晴らしい表現で伝えても意味がありません。
そうではなく、採用試験を受けている会社にとって「自分を採用すると良いですよ」ということを分かってもらう必要があります。
恋愛に置き換えると、
ダメな志望理由は「君の顔がとても好きなんだ!付き合ってくれ!」と言っているようなもの。
良い志望理由は「あなたの笑顔が好きです。僕は人を笑顔にすることが大好きで、いつだってあなたの笑顔のために一生懸命になれる。だから付き合ってください」と相手のことを思っているもの。
(告白のセリフとしては、イマイチだけどニュアンスはこんな感じ。)
具体的なステップとしては、
1.会社説明会、ホームページなどで企業について調べる
2.同業他社と比べてどんな特徴があるか考える(良いことも悪いことも)
3.自分が共感できる部分を探す
4.自分がその会社で働いたら、どんな価値を提供できるかを考える
上記を考えたら、志望理由が書けます。
自分が感じたこと、自分が考えることを自分の言葉で書きましょう。
6.注意点〜履歴書の書き方のキモは「読み手を意識する」〜
履歴書やエントリーシートは最初にして最大の関門だから特に力を入れる必要があります。
大企業や人気企業になると、この時点で落ちます。
私自身、自己分析のレベルが浅い状態の時に書いた履歴書は連続で落ちました。
業種を挙げると出版社、金融、本の取次企業、おもちゃメーカーなど。
東京に本社を構える大企業は全てエントリーシートで落ちました。
自分では完璧に仕上げたつもりでしたが、友人に見せたら分かりづらく、独りよがりの内容とのことでした。
自分が書きたいことだけ書いて、読む相手のことを意識しなかったのが悪かったのだと気づきました。
ということで、自己分析と同じように履歴書・エントリーシートは人と見せ合うようにしましょう。
そうすると他の人から見た自分の良さや甘さが改めて分かるし、人の履歴書も参考になります。
そして、常に改善を繰り返しましょう。
また、誤字脱字には十分気をつけましょう。修正液を使ったり、二重線で消したりしちゃダメですよ。
間違えたら書き直し。
名前、住所、学歴、とかの間違えにくい部分は後回しにする、というテクニックもあります。
私自身は、頻繁に間違えるため、まずはうっすら鉛筆で下書きして、それをボールペンでなぞって、最後に下書きを消しゴムで消していました。すごい地道。
なぜこのような配慮が必要かというと、履歴書・エントリーシートは、就活生にとって時間をかけて準備ができて、気合いを入れられる成果物です。
その成果物を「最高」の状態で提出できない時点で、仕事のパフォーマンスはたかが知れています。
そんな人とは一緒に仕事をしたく無いですよね?
ということで、出来る限り丁寧な字で書いて、完璧に仕上げたものを提出しましょう。
そういう熱意はちゃんと採用担当者に伝わりますから。
7.最後に〜素の自分をさらけ出そう〜
履歴書は雛形が決まっているので、形式張った書き方になりがちです。
しかし、自己分析をやり切って、各項目の推敲を重ねれば、自分がにじみ出る内容になります。
ちなみに面接では履歴書の情報を元に会話が進むので、嘘は書かないようにしましょうね。
自分のことを「良く見せる」必要はありません。
ただ、「素の自分をさらけ出して、かつ、それを演出」すればいいのです。
それでは、気合いを入れて全力で取り組んでみてください。
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これで学べば、かなり多くの悩みが解消されること間違いなし、たぶん。

【参考】
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