どうも、職場プレス編集長/モチベーターの石川です。
今回から、数回に分けて「就職活動中の学生さん」に向けて、就活の極意をお伝えしていきます。
目次
0.あなたの就活は間違っている!?
大学3年生になると、いよいよ「就職」が現実的なものとして意識されます。
永遠に続くと思っていた「大学生」の終わりが嫌でも見えてくるんですね。
そうすると今まで遊び呆けて(あるいは勉強やバイトばっかりやって)いたのに、「就活モード」にならざるを得ません。
髪を黒色に戻して、リクルートスーツを買って、就活サイトに登録して、会社説明会に行く。
ですが、付け焼き刃の知識で「就活」を始めたとして内定がもらえるはずがありません。
「人材不足だから選ばなければどこかに行ける」と言われることもありますが、
選ばなければ、
・残業まみれ
・休みがない
・やりがいもない
・給料も少ない
というブラック企業行きが濃厚です。
0−1.就職難民の悲劇
で、やり方が分からないから、
内定が出ている先輩の話を聞いてみたり、
大学のキャリアセンターに相談に行ったり、
先に始めている同級生の話を聞いてみたり。
しかし、これらの方法は「自分で情報を取捨選択して、就活を実践できる人」じゃないとうまくいかないものです。
自分だけで就活をやるには「自分で考えて決める能力」が必要不可欠なんです。
ですが、その能力を磨いて来なかった人には、就活はかなりの無理ゲーです。
一方で、就活のやり方を体系的に学んで、実践することで大幅に内定に近づくことが出来ます。
(学校のテストと違って正解がないので、「絶対内定」とは言い切れませんが、無策で就活している人よりは確実に良い)
ただし、「体系的学ぶ」という手法には「教えてくれる人」がごく少数、という問題があります。
内定が出ている先輩は、社会人ではないので、なぜ内定をもらえたのかを分かりやすく言語化できません。
大学のキャリアセンターの職員は、その多くが民間企業で働いたことがないため、企業が求める人材を的確に把握できません。
(たまに、とんでもない間違った指導をしているという事例を聞きます)
同級生に至っては、横並びで頑張るため、行動の参考にはなりますが、それが合っているか否かは、あてになりません。
こんな、「ないないだらけ」の状態で、就活生は採用試験を突き進んでいかなきゃならないのです。
これで立派な就活難民の出来上がりです。
0−2.大学の授業で学んだ知識は、就活に活かせない
しかも、大学生と社会人は、求められる能力が全く異なります。
大学の授業は、すでに正解があるものや教授が正解と定めたものを導き出せばOKです。
社会人には、正解がない問題に対して「自分で仮説を立てて、実践してみて、答え合わせをして、違っていたらやり直す」という「最善の手を打ち続ける能力」が必要となります。
で、就活で求められるのは、明らかに「社会人の能力」です。
それなのに、それを誰も教えてくれない。そりゃ、無理ゲーですよ。
そんな状態で、
・自分に何が出来るのか、
・自分の能力は何か、
・自分の適性は何か、
・どんな業種業態が向いているのか、
などをはっきりさせないままで、内定がもらえた会社に就職するから「自分が本当にやりたいことはコレジャナイ」とか言って、心を病んでいく若手社員が後を絶たないのです、南無。
私自身は、関わる大学生の方には、その事実を伝えて、実際にどんな対策を取ればいいのかを教えています。
個別でお伝えしているので、その精度はかなり高く、迷いが少ない状態で就活ができているようです。
手前味噌ながら「こんなに役に立つなら、その手法を公開しちゃおう」と思い立ったので、対面指導用に体系化したものを、記事としてアレンジしました。
では、本題に移りましょう。
第1回目の今回は、「情報収集」についてです。
就活に際して、まず重要となるのが情報です。
情報収集には「全体像を把握する」と「気になることを知る」という2つの目的があります。
1.就活サイト・企業採用ページ
さて、まず最初にやることは、就活サイトへの登録です。
時代によってトレンドは変わりますが、大手のリクナビ、マイナビは必ず登録しておきましょう。
それ以外のものについては、業界やエリアによって変わってくるので、自分が興味がある分野に特化したサイトへの登録が必須です。
特に「地元密着の企業に就職したい!」という場合は、その地域に強いサイトがあるので、
「県名+就活サイト」と検索しましょう。
また、企業によっては自社で採用ページを用意しているところがあります。
就活サイトを利用すると企業側にコストが発生するため、知名度がある会社は、自社のホームページに特設サイトを設置しています。
一方で、自社ホームページが無い企業は、就活サイトにてエントリーが可能です。
最初のうちは「とにかく数を見る」というのが効果的ですので、方向性が定まらないのであれば、ありとあらゆる分野の企業を調べましょう。
2.合同企業説明会
合同説明会は、就活サイトが主催することが多いです。
そして、この合同説明会には必ず参加するようにしましょう。
「1日で多くの企業の説明を聞ける」という利点があるからです。
自分が興味のある企業に加えて「興味が無い業界・企業の説明も聞く」ことを徹底してください。
自分が「興味がない」と感じている企業は、実は「自分が知らなかっただけ」ということもあります。
そのため「興味の有無」で判断するのではなく、「まずは知る」という視点がとても大切です。
志望している業界・会社が想像していた仕事と全然違うということも良くあります。
「まずは出来るだけ視野を広げてから絞り込む」という戦略が有効です。
一度に多くの企業を見ることで、企業分析の力が磨かれれますからね。
また、採用担当者の雰囲気も、企業によって全く異なります。
採用担当者は、その企業の全てではありませんが、少なくとも会社から「この社員は外に出しても大丈夫」という評価を受けています。
就活生の視点で見ると「自分と相性が悪い採用担当者」は、会社との相性も良くない可能性があります。
最初のうちは、慣れなくて疲れると思いますが、「企業の人と話をする練習」も兼ねて数をこなすようにしましょう。
3.単独企業説明会
合同説明会で興味が湧いた企業を見つけたら、単独説明会に参加しましょう。
合同説明会は、企業としては1人でも多くの学生に企業を知ってもらうことを目的にしているため、丁寧な説明が出来る環境ではありません。
しかし、単独説明会は「自社に興味がある学生」がしっかり時間を確保して、参加をしています。
そのため、企業側も安心して丁寧な説明を行うことができます。
会社の概要はもちろん、職場の雰囲気ややりがいが得られそうか、などを知ることができます。
採用担当者が複数名で対応している場合は、担当者同士のやりとりを見ることで会社の雰囲気が分かります。
合同説明会は「合コン」、単独説明会は「一対一の初デート」って感じですね。
ちなみに、単独説明会は遅刻・ドタキャン厳禁です。
説明会から選考が始まっている、ということはありませんが、受付で出欠をとっている場合は、そこでチェックをされていることはありますので。
(実際に私の知り合いの人事部門の方は「遅刻・ドタキャンは必ずチェックする」とのことでした)
それに加えて、企業をないがしろにする態度は、どんなに気をつけても言動の中に表れるので、採用担当者はそれを敏感に察知します。
4.就職掲示板
学生同士が情報交換をするネット上の掲示板があります。
そのメリットは「自分で苦労しなくても、生の情報が得られる」ということ。
しかし、掲示板での情報収集は、話半分で眺める程度が良いです。
なぜなら、「書き込みをする人の意見は、その人の主観によるもの」だからです。
つまり、同じ体験をしても、あなたと書き込みした人が違う意見や感想をもつ可能性が大いにありますし、中には誹謗中傷を目的とした書き込みもあります。
いずれにしても顔が見えないどこの誰かも分からないので、参考程度にとどめて、意思決定には影響させないようにしましょう。
自分が志望する企業が、ブラック企業かどうかを参考に調べてみる、くらいがいいでしょう。
ということで、「情報」は自分が体験して得たものの方が圧倒的に信頼度が高いので、頑張りましょう。
5.就活セミナー
大学の就活支援センターが主催するセミナーがあります。
ここでは、就活の進め方を教えてくれます。
ものすごい気づきがある、と言うものではありませんが、このようなセミナーは2〜3個受けておいた方が良いです。
なぜなら、就活でやるべきことに加えて、就活で役立つビジネスマナーを教えてくれるから。
というもの、大学生をしていると社会人と接する機会が少ないため、「会社的な社会のルール」を教えてくれる人がいません。
そのため、社会人の常識が分からずに、就活を始めると、知らず知らずのうちにNGな行動をしていた、ということになりかねません。
分かりやすい例を挙げると、靴下は白色やくるぶしソックスを履いちゃいけない、履歴書に修正液を使ってはダメ、バッグはテーブルの上に置かない、など。
例えを挙げるとキリがないので、セミナーでしっかりと学びましょう。
6.OB・OG訪問
OB・OG訪問は、自分が興味ある企業で実際に働いている卒業生の話を訊くことです。
方法は、2つあります。
①企業の人事に問い合わせて尋ねる
②自分の人脈をたどる
一般的なのは、①です。
この際におさえるべき点は、
・聞きたいことを前もって明確にしておく
・建前ではなく、本音の話を聞く
ということです。(質問事項を事前に送っておくのがベター)
企業説明会とは違って、OB・OG訪問は、1対1でみっちりと話ができるため、本音を話しやすい場になります。
そのため、会ってから聞くことを考えて時間を無駄にしたり、説明会でも分かるような企業概要を聞いても意味がありません。
聞くべきこととしては、自分の価値観を大切にできて、かつ、やりがいをもって仕事をできる環境かを尋ねましょう。
例えば、若手のうちから経営の中核を担いたいと考えていても、大きな企業では、下積みを何年間かかけないといけない場合があります。
また、プライベートを充実させたいけれど、会社が「仕事最優先」という価値観では、残業が多く、有給休暇も取得しづらい、ということもあります。
OB・OG訪問には「正解」はありませんので、目的意識をもって臨みましょう。
最低限のマナーとして、スーツを着て臨み、冒頭に「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。」と伝えましょう。
実際に、あなたのために社会人の先輩は忙しい時間を作ってくれているので。
7.まとめ〜遠慮はしないけど限度は見極める。情報は自分で取捨選択する〜
情報収集は「全体像を把握する」と「気になることを知る」という2つの目的があります。
そして、もっとも大切なことは「情報は自分で取捨選択をすること」です。
就活については多くの情報が出回っているため、情報を発信している人の主観が混じっています。
この記事もその一つです。(まあ、汎用性の高く、役に立つ情報であることはお約束できますが)
一つずつの情報には正解不正解はないので、その中から自分が必要な情報を得ながら就活をすることが重要です。
中には都市伝説みたいな情報もあります。
・会社説明会から選考が始まってる
・グループディスカッションの時に進行役をやったら不採用
・内定辞退をしたら水をかけられた
など、「誰が言い出したんだ?」と思いたくなるようなものもあります。
情報収集の段階では、企業と接する機会があっても、採用担当者は「良さそうな学生がいたらチェックする」程度です。
そのため、普通に説明会に行って、普通に座っていれば問題ありません。
そのため、知りたいことは、積極的に聞くようにしましょう。
「質問するのが恥ずかしい」と思ってしまい、疑問がある状態で採用試験を受けると早い段階で落ちてしまいます。
人事の採用担当者との会話は、採用面接の練習だと思えばOKですから、ガンガン質問しましょう。
とはいえ、説明会はあくまでも「説明会」なので、自分を売り込み過ぎるのは危険です。
採用担当者から「うざいやつ」と思われてしまう可能性がありますから。
自分の売り込みには「面接」という機会がありますから。
ちなみに就活では、どんな時でも必ずメモを取るようにしましょう。
おそらく、これまでの人生の中で一番膨大な量の情報と触れることになるから、ボケーッとしていると後で思い出せなくなります。
説明会の内容とあわせて、採用担当者や企業の印象を書いておくとさらに良いです。
あと、メモを取っている学生って好印象ですから。
ということで、情報収集は早いに越したことはありませんので、どんどん進めていきましょう。
次回は、「就職活動の歩き方:第2話【自己分析編】」です。
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これで学べば、かなり多くの悩みが解消されること間違いなし、たぶん。
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