「上司がムカつく!」イラっとした時に意識すべき6つのこと

職場において、人間関係、特に上司との関係性は仕事のやりがいやモチベーションに大きく影響します。

上司に対して「なんだよ、あいつ!腹が立つ!!」とお思いのあなた。

その怒り、何とかしたいですよね?

部下・後輩という立場は、何かと上司にキツく当たられるものです。

しかし、その度にイライラしてパフォーマンスを下げるのは、得策ではありません。

この記事では「上司がムカつく!」と頻繁に感じているあなたに「怒りを解消する考え方と実践方法」をお伝えします。

1.「上司の行動」は変えられないが「自分の意識」は変えられる

全ての人間関係の基本をご存知でしょうか?

「相手は変えられないが、自分は変えられる」

ということです。

対人関係でのストレスは「相手を変えよう」という考えが原因になります。

しかし、人は他人を変えることは絶対にできません。

変わるきっかけを与えられるのですが、変わるかどうかはその人の選択によります。

よくあるのが「自分はいやいや仕事をやらされているから無理やり他人から変えられている」という反論です。

しかし、上司の指示があっても、自分の行動を決めているのは自分自身です。

そもそも今の職場に入社することを決めたのも自分ですしね。

この前提を知ると、上司の自分勝手な行動を見ても「まあ、人は変えられないから」と落ち着いた状態でいられます。

もう一つ覚えておくべきなのは、上司はあなたを指導する立場なので「あなたのことを変えようとする」ということです。

しかし、あなたは無理に変わる必要がありません。イライラせずに、仏の心で上司の言動を捉えてあげましょう。

2.上司に期待するからムカつく

上司にムカつくのは、あなたの理想の上司像と現実の上司にギャップがあるからです。

・上司はきちんと指示を出すべきだ

・上司は一貫性を持つべきだ

・上司は部下の仕事に責任を持つべきだ

・上司は部下の感情のケアをするべきだ

・上司は部下のやる気を維持すべきだ

・上司は感情的になるべきではない

などなど。

誰しもが望む理想の上司像ですよね。しかし、理想の上司像を体現できている人はごく少数です。

上司とて、ひとりの人間であり、完璧ではありません。

だからこそ上司に過度な期待をしないようにしましょう。

そうでないと、自分の期待通りではない上司の言動を見るたびにストレスを感じて消耗していきます。

「上司も色々大変だろうからな」と少し暖かい目で見てあげてください。

3.上司の発言の「意見」と「感情」を分ける

上司は「業務経験」ではあなたより優れています。

そのため、その経験に基づいた指摘は的を射ている場合が多くあります。

どんなにイラっとしても「何も言うことを聞かない」という姿勢は止めましょう。

でも、そうは言っても腹が立つことはあります。もちろん、あります。

そんな時は上司の発言を「意見」と「感情」に分けて捉えるようにしましょう。

例えば、あなたが営業予算を達成できず「予算を達成するためには、月間で100件は訪問して、10件は提案をしなければダメだろ!だからお前はクズなんだ!」と言われれたとしましょう。

この場合、受け入れるべきなのは「100件の訪問と10件の提案」という意見です。

それ以外の「ダメ、クズ」や感情的に怒鳴っている部分は華麗にスルーしましょう。

これを「言い方がムカつくから全部聞かない」というスタンスだと、来月も同じことで怒鳴られることになります。

一方で言われたこと全てを真に受けると心が消耗してしまいます。

だからこそ「意見だけを受け入れる」のです。上司の良い所だけを取り入れるのです。

「上司との関係が悪い」と悩んでいた方に「上司が言ってることで納得できる部分はありますか?」と聞いたところ「全くありません!」と返答されました。

この方は、異動するまで上司との人間関係に悩まされて、挙句の果てに僻地の営業所に異動させられてようやく、上司の意見を拒否し続けるのはサラリーマンとしては有効な手段では無いことを痛感されていました。

4.上司が「あなたに期待していること」を知る

いきなり質問ですが「上司があなたに期待していること」はなんでしょうか?

これに答えられない場合、あなたが上司にムカついているように上司もあなたにムカついている可能性があります。

それは、あなたが「上司の期待」に応えられていないからです。

一方で、上司の期待に応えると上司からムカつかれ図に、結果としてあなたが上司にムカつくことも無くなる可能性があります。

「上司の期待」を知る方法は簡単です。

「上司の目標を知り、それを達成するために自分にできることを上司とすり合わせる」のです。

上司に直接「部署の目標達成のために自分にできることは何ですか?」と聞いてみましょう。

つまり「私はあなたのために張り切って仕事をします」と表明するのです。

自分のために働いてくれる人を邪険に扱う人はいませんよね?

現在、上司にムカついていると「業務の目的や期待していることは上司から伝えるべきだ」と考えてしまいますが、上司も完璧な人ではありません。

むしろ、何かの業務能力が高く抜擢されており、マネジメントや部下指導の能力が低いこともよくあります。

ですから、ここはボスをマネジメントするのも部下の仕事、と考えて歩み寄ってみましょう。

5.自分の市場価値を知る

上司にムカついて、やる気が出ない時に「仕事が全てじゃない」というセリフを言ったことはありますか?

私はあります。

確かに仕事は全てではありませんが、多くの時間を費やしているのは事実です。

ですから、その時間を有意義に過ごすためにはやる気を下げたままにせず、きっちりと上げましょう。

そうは言っても、ムカつく上司がいて仕事が楽しくない場合、やる気を上げるのは至難の技です。

上司との関係が悪いと、仕事はもちろんプライベートでもモヤモヤを抱えることになります。

そして、仕事に逃げ場がないと、なんとなく人生そのものが息苦しくなっていきます。

しかし、それは気のせいです。

仕事は人生の大部分を占めるのは事実ですが、いま勤めている会社が人生の大部分ではありません。

理屈は分かっても、そう思えないと感じることもあるでしょう。

そのためやる気が下がっている場合、「自分の市場価値を把握しておく」ことが有効です。

具体的には転職サイトへの登録をお勧めします。

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別に転職活動はしなくても良いのです。ただ、愚痴を言っている時間や憂さ晴らしにお酒を飲む代わりにちょっと転職サイトを眺めて見ましょう。

すると案外と「自分のスペックを欲しがっている企業・組織」が多くあることに気づきます。

それに気づくことで上司に腹が立っても「まあ、この会社が全てじゃないしな」と余裕を持つことができます。

悪い感情に自分を支配されないために、精神的な逃げ道を確保しておきましょう。

6.「もう嫌だ!」そんな時は?

ここまで、様々な考え方をお伝えしましたが、そうは言っても辛い、という状態もあります。

そんな時は、少し荒療治になりますが、以下の方法をお勧めします。

6−1.異動を希望する

仕事が嫌になる瞬間は、誰にでも訪れるものですが、その度に会社を休んだり、転職をしていては、キリがありません。

しかし、その状態を続けることも、非生産的です。

人間関係や仕事には適性・相性があるので、心底嫌なものを長期間、我慢をしながら頑張るのは本当にしんどいですからね。

そんな時は、異動を希望しましょう。

明日からすぐに異動することは出来ませんが、新年度や四半期など直近のタイミングに合わせて異動させてもらう可能性はあります。

異動希望を相談する先は、人事部門や上司の上司など、あなたの異動に権限を持っている方にお願いするようにしましょう。

そして、相談する際には「上司がムカつくから」ではなく、「頑張りたいけど、今の状態だと難しいから、新しい部署に異動したい」と伝えましょう。

あくまでも、ネガティブではなく、ポジティブな思いがある、ということが重要です。

6−2.有給休暇で休んでみる

上司にムカついて、腹立ち・怒り・苦しみ・ストレス・焦りなどを今すぐなんとかしたい、と願う気持ちがありますよね。

そんな時は、有給休暇で休みましょう。

もし、有給を取れる空気感ではない場合は、体調不良で休んでください。メンタルの不調は立派な体調不良ですから。

そして、次の3つのことをやってください。

①好きなことを目一杯やる

②好きなだけリラックスする(寝たりゴロゴロしたり)

③悩んでいることと対策を書き出す

これをやるだけで頭の中がスッキリして、建設的な行動が取れるようになります。

このアドバイスをすると「言ってることは分かりますが、自分がいないと仕事が滞ってしまう」とよく反論されます。

大丈夫です、2〜3日休んでも仕事はなんとかなりますし、周りがその穴埋めをしてくれます。

「周囲に迷惑がかかる」と考えて自己犠牲をする精神は素晴らしいですが、それで自分が潰れてしまっては元も子もありません。

というより、あなたから見ると「周囲の人は自分が困らないようにするために、あなたに迷惑をかけている」とすら言えます。

そんな状態は健全では無いので、いったん立ち止まって考えを整理してみましょう。

6−3.自分がしんどい状況にいることを直接上司に伝える

意外に有効なのが、上司に対して「自分がしんどいと感じている」と伝えるという手段です。

驚かれると思いますが、「あなたが上司の言動に対してムカついている」ということを上司自身が認識していない、というのはよくあるのです。本当に驚きですが、あるのです。

なぜなら、上司にとってあなたに対する言動は「あなたが成長するための指導」と捉えているからです。

そのため、あなたに対して「いいことを言っている」と感じている可能性すらあります。恐ろしいのですが、そうなんです。

しかし、あなたは辛い。

この状況を改善するためには、上司にしっかりと「あなたがしんどい状況である」ということを理解してもらう必要があります。

この際の注意点ですが「あんたが嫌なんだ」という視点で伝えないようにしてください。

伝えるのは「仕事を頑張りたいんだけど、上司の○○という言動で傷ついている」という伝え方です。

あくまでも「相手の言動を変える」のではなく「自分の状況を伝える」ことを目的にしましょう。

このご時世、「部下が傷つく=パワハラ」というのは、どの組織でも避けたい事案です。

そして、「パワハラ=自分(上司自身)の評価が下がる」なので、上司があなたに対する言動を自発的に改める可能性はあります。

「なんで分かってくれないんだ!」と嘆くよりも、しっかりと伝えてみましょう。

直接言いづらい場合は、上司の上司に時間をとってもらって相談しましょう。

上司の上司も、自分の管理範囲のトラブルは避けたいため、あなたの意見に耳を傾けてくれることでしょう。

6−4.転職活動を始める

上記の方法でも、どうにもならない場合は転職活動をすることをお勧めします。

なぜなら、今の職場においてあなたがいる状況が改善がなされない可能性が高いからです。

ただし、肝に銘じてもらいたいのが「人間関係の苦労はどこに行ってもある」ということです。

自分が望む「誰しもが自分のことを信頼してくれて、配慮もしてくれて、仕事を手伝ってくれて、正当な評価をしてくれる」という環境は絶対にありません。

どれか一つが得られる、ということはありますが、全てが整った状態はありません。

私自身、多くの異動を経験しましたが「がむしゃらな頑張りが評価される」「評価はされないけれど人間関係は良好」「仕事内容はイマイチだけどしんどくはない」など、どこに行っても一長一短であることを身をもって理解しました。

その経験で得た心構えは「自分が譲れない部分以外は全て譲る」くらいのバランスでいると「摩擦が少なく仕事ができる」ということです。

なので、転職活動のタイミングとしてお勧めなのが、あらゆる手を尽くして、自分の考え方もある程度、周囲に合わせるようにして、それでもしんどい、という時ですね。

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転職先は、現在勤めている会社よりも良い可能性もあれば、悪い可能性もあります。

転職したのに「給料が下がり、人間関係もさらに悪い」という事態は避けたいので、これまでお伝えしたことをしっかりと実践してみてください。

まとめ

ここまで「上司にムカついている」あなたに、意識すべきことと対処法をお伝えしてきました。

・「相手の行動」を変えられないが、「自分の意識」は変えられる

・上司に過度に期待しないように、「理想の上司」はいないのだから

・上司の発言は「意見」の部分だけ取り入れる、「感情」に反応してはダメ

・上司が「あなたに期待していること」を知るとムカつかれなくなる

・自分の市場価値を知ると心が安らぐ

・もう嫌だと思った時は「異動を希望する」「有給休暇を使う」「自分がしんどい思いをしていることを上司に伝える」「転職活動をする」

以上のことを意識して、実践をすることで、上司に対する腹立ちはだんだんと落ち着いてきます。

上司に対して服従する必要もありませんし、無理に反発する必要もありません。

ただ、自分の考えに固執せずに少しだけ柔軟になってみてはいかがでしょうか。

それだけで、上司の言動に腹が立ち、やる気が削がれることは減るはずです。

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