仕事が辛いあなたへ贈る。辞める前に知るべき6つの対処法

職場プレス編集長の石川です。

毎朝起きると「あぁ、仕事に行きたくない、辞めたい」

日曜の夜は「あぁ、明日からまた仕事だ」

飲み会では「あいつは何にも分かってねぇ!」とくだを巻く

など、憂鬱な気分を抱えていませんか?

その理由は千差万別。

・とにかく上司がムカつく

・残業や休日出勤など労働時間が長過ぎて体がしんどい

・自分が本当にやりたいことが分からなくなり達成感を得ることができない

など、毎日にストレスを感じていることでしょう。

そんな風に辛い状態で仕事を続けるとメンタルがやられてうつ病になったり、長時間労働で体を壊します。

一度不調に陥ると元気な状態に戻すことは容易ではありません。

ボロボロになって仕事を辞めると次に働き始める際にとても不利になります。

そうならないようにしっかりと対策を立てましょう。

1.「仕事の何が辛いのか?」を考える

「仕事の辛さ」は人によって程度や原因は様々です。

そのため、一般論ではなく、自分なりの原因を知る必要があります。

仕事が辛い時には、真っ先に「原因究明」をしましょう。

そして、その原因を解消できるか、否かを見極めるのです。

1−1.人間関係が辛い

人間関係が辛い場合は誰との関係がどうなっているかを分析しましょう。

職場の全員との関係が悪いのか、一部の人とだけ悪いのか。

関係が悪い人とは、仲良くなれるのか(少なくとも悪い状態を解消できるのか)。

関係改善のために何をすべきなのか。

例えば、「挨拶をちゃんとする」とか「ホウレンソウをちゃんとやる」などで効果があるのか。

参考:職場で評価が上がるコミュニケーション能力の鍛え方

面倒臭いでしょうが、職場においては価値観が違う人とも付き合っていく必要があるので頑張りましょう。

特に上司や先輩は世代が違うので、別の生き物だと思いましょう

例えばバブル世代なんて生きてきた時代が全く違うので、ソリが合わなくて当然です。

1−2.仕事内容がつまらな過ぎる

さて、仕事の内容がつまらな過ぎで辞めたい時は、どんな仕事ならば良いのかを考えましょう。

これまでの仕事が「全て」つまらないものだったのか。

達成感や充実感を味わえた仕事があるなら、それを糸口にして、自分の得意分野や好きなことを探してみましょう。

・人と話すのが好き

・コツコツとした作業に没頭できる

・業務を改善するのが得意

・今までないことを思いつく

など人それぞれ得意なことは違います。

ただし、自分が得意なことが一発でバチっと見つかることは稀なので、気長にいきましょう。

まあ、1年以上仕事をやってきて、一個も楽しい瞬間がないのであれば、自分か職場のどちらかが絶望的に悪いわけですが。

参考:まだ「俺が本当にやりたいことはコレジャナイ」とか言ってだらだら仕事やってるの?

1−3.激務過ぎる

激務で辛い時は、どうすれば激務を回避できるかを考えましょう。

業務量が多すぎて、人が少なすぎて、残業や休日出勤をしないと全然終わらないという状態が定着してしまっている組織はよく見かけます。

業務量が多すぎると従業員は次々と倒れていきます。

激務を回避するのに手取り早いのは、

・業務量を減らす

・必要以上に仕事を「やらない」と決める

の二つです。

業務量は、自分が働いているチーム内で話し合って、減らすようにしましょう。

特に上司も含めて職場の全員が「仕事が多くてしんどい」と感じている場合は、業務量を減らしやすい環境と言えます。

その一方で、上司が体育会系の根性論のバカヤロウな奴だと、もうどうしようもありません。

そんな時は、「仕事をやり過ぎない」と決めることです。

「上司がかなりの勢いでツメてくるから逃げられない」とお思いかもしれません。

しかし、上司はあなたを都合良く動かそうとして、あえてツメている可能性があります。

感情ではなく、論理的に考えてやっている、ということです。タチが悪いですね。

あなたは会社から上司の指示に従うことが求められていますが、その要求が度を越している場合は、従う必要はありません。

法律の範囲を越えて、残業・休日出勤をしなければ達成できないノルマは、そもそも達成しなくて良いのです。

体を壊して会社に従うか、自分を大切にするか?どちらを選びますか。

1−4.あなたの「仕事が辛い原因」はなんですか?

原因を探り、その原因を解消するために具体的な対応をとることができれば辛さが緩和されます。

ということで、漠然と「仕事が辛い」と感じているなら、その原因が何かをしっかりと把握しましょう。

把握するためには、紙に書き出してみるのが一番いいです。

視覚化してみると漠然としていた不安をはっきりさせることができます。

2.「何のために働いているのか?」を考える〜大体の場合は『金』〜

「何のために生まれて、何をして生きるのか?」というやつですね。

答えられないなんて、そんなのは嫌ですよね?

「何のために」の答えは、3つに集約されます。

・お金

・達成感

・自己成長

仕事が辛い人は「お金」のために働いていることが多いです。

仕事は辛いけど、生活のためにお金を稼ぐ必要があるから無理して頑張る。

という精神構造になっているんですね。

もちろん、それは正しいことです。ちゃんと自分が生活できる分は稼ぐ必要があります。

そのために我慢をする場面もあるでしょう。

 

しかし「お金のために我慢できる範囲」を決めておかなければ、常に我慢を強いられます。

会社の上司から「休みなく働け、だが残業代は支払わない」と言われたらどうしますか?

お金のために働くはずなのに給料が支払われなければ、本末転倒ですよね?

しかし、「上司から言われたことは全て聞かなければならない」という間違った思い込みをして、給料が支払われないのに働いてしまう人が多くいます。定時過ぎたら、退勤のタイムカードを押して、その後も働き続けるって異常だと思いませんか?

そうならないために「どこまでなら自分が我慢できるか」を明確にしておくべきです。

絶対に譲れないものは何か、と言い換えてもいいです。

・働いた分はきっちりもらうぜ

・休日出勤はせずに、プライベートは死守する

・上司からの命令であっても法律に触れるようなことは絶対にしない

・自分が納得できない仕事はしない

などなど、その基準や価値観は人それぞれです。

自分なりの信念を見つけて、それが脅かされる時は断ることを覚えましょう。

あなたは従業員であって奴隷ではありません。度を越した指示に従う必要は一切ありません。

 

その上で「自分が譲れないもの以外は全部譲る」というスタンスになるとかなり働きやすくなります。

金も達成感も自己成長も全てを100%満足いくように環境を整えるのは、雇用されている身では無理です。

全てを守るのではなく、守りたいもののため、他のものを捨てる、という姿勢を身につけましょう。

 

少し脱線しますが、職場において上司部下、先輩後輩は職務上の上下関係でしかありません。

人間としては対等なので、理不尽な要求に応える必要はありません。

断ることで相手がヒートアップするでしょうが、放っておきましょう。

避けるべきなのは「こいつには何を言っても大丈夫だ」と相手に認識されることです。

相手の理不尽な要求を拒否することで「こいつには言ってはいけないことがある」と実感させることが大切です。

3.「逃げちゃダメ」「辞めちゃダメ」という思い込み

うつ病や体調不良になる人は、仕事に対して全力で取り組む真面目で責任感が強い傾向があります。

「自分が休むと周りに迷惑がかかる」「この仕事は自分しかできないから休めない」というセリフを言いがちな人たちです。

その姿勢はとても素晴らしいのですが、自分の体調が壊れるまで頑張ることは問題があります。

むしろ、体調を崩して唐突に休む方が、周囲に迷惑をかけてしまいます。

同僚は休んでしまった人の分の仕事を代わりにやることになるのですから。

 

なので、まずは「辛かったら逃げてもいい・辞めてもいい」ということを理解してください。

大事なことなので、もう一度。

「辛かったら逃げてもいい・辞めてもいい」

仕事に真面目な人は、できない自分を責めたり、体を酷使してしまうセルフネグレクト(自己放任)に陥りやすいので注意してください。

「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」と連呼する初号機のパイロットみたいになる必要はないんですよ。

「そうは言ってもすぐに辞められないよ」と思うでしょう。その通りです。

ですから、辛い時はまず2〜3日休んでください。

さすがに無断欠勤だとマズいですが、「体調不良」を理由に1日ずつ休みましょう。

体調が悪くないけど休むことに罪悪感を覚えるかもしれませんが、その必要はありません。

「仕事が辛い」は心の不調なので、仮病でもなんでもありません。

あなたには休む権利が立派にあります。堂々と権利を行使しましょう。

 

とにかく1日休んでみる。

そこでここまでお伝えしたような「何が辛いのか」とか「何のために働くのか」ということをじっくりと考えてみましょう。

ただぼんやりと漫画を読んだり、スマホをいじったり、映画を観たり、散歩するだけでもOKです。

まずはリラックスしていつしか失ってしまった心の余裕を取り戻しましょう。

ただし、ご飯はちゃんと食べて、しっかりと睡眠をとってください。

心の調子を整えるためには、まずは体から、です。

4.辞める前にできること

「仕事が辛いから辞めたい」と思うのは当然のことであり、恥ずべきことではありません。

そうは言っても、辛くなるたびに会社を辞めてその状況から逃げていては、どこに行っても同じ状況に見舞われる可能性もあります。

瞬間的には楽になるけど、中長期的には原因を解決しない限りはどうしようもないのです。

職を転々として待遇が悪くならないために、まずは辞める前にできることを実践することをお勧めします。

4−1.コミュニケーションの改善を図る

会社を辞めたくなる理由の第1位は「人間関係」です。

そのため人間関係が良くなればストレスは大幅に軽減されます。

では、関係を良くする特効薬は「コミュニケーションの改善」です。

「気の利いたことを言わなければ」とか「面白いトークができるようにならなくては」と悩む必要はありません。

2つのことができるようになるだけでOKです。

・朝に「おはようございます」帰りに「お疲れ様です」としっかりと挨拶する

・上司、先輩、同僚へのホウレンソウ(報告・連絡・相談)をこまめにやる

人間は接触回数が多くなるほど、親しみを感じやすい生き物です。

相当に性根が腐っている上司じゃない限りは、自分から話しかけてくる部下はかわいいものです。

現時点で関係が悪い部下であっても部下側から歩み寄ろうとする姿勢が見られれば、段々と「あれ、こいつ、実は素直な奴なのかも」という思いが芽生えていきます。

もちろん、現状でギスギスした空気感で話しかけづらさはあると思います。

そして、「よし、やってみよう」と思って実践しても、最初のうちは邪険にされるかも知れません。

しかし、いきなり改善が図られることの方が少ないので、まず5日間は頑張ってみてください。

あなたの方が大人になって、上司を気遣ってあげてみてください。

参考:職場で評価が上がるコミュニケーション能力の鍛え方

4−2.信頼できる上司や同僚に相談する

会社全体がブラックでない限り、多くの同僚は「いい人」や「優しい人」だったりします。

「人間関係が辛くて辞めたい」という場合でも、冷静に考えると人間関係が悪い相手は2〜3人ということさえあります。むしろ直属の上司1人だけ、という場合すらも。

何が原因であれ「仕事が辛い」ということを相談するのに同僚はとても役に立ちます。

同僚に相談することで、辛さへの具体的な対処方法を教えてくれることが多くあります。

・苦手な上司との付き合い方

・いまいちやる気が出ない時の過ごし方

・労働時間の減らし方(効率の良い仕事の仕方)

などなど。

自分ひとりで悩んでいた重大なことが、相談してみると案外と簡単に乗り越えられる問題だったりします。

「俺はこんなに辛いのにどうして誰も分かってくれないんだ」と嘆くよりも同僚に相談してみましょう。

4−3.異動希望を出す

会社にとってあなたは大事な存在です。だって、採用活動にすごくお金をかけてるから。

あと、別の人を雇ってもあなたほどのクオリティが出るかは、働き始めてしばらく経たないと分からないものです。

人材難のこのご時世では採用するたびに質が下がるのが道理です。

 

何が言いたいのかというと「会社はあなたが辞めると困る」のです。

(あなたがダメリーマンじゃないことが前提ですが。。。)

「本当に辛くて会社を辞めたい」時は人事権がある人に思いのたけを伝えて、異動を希望しましょう。

その際には愚痴や不満をぶちまけるのではなく「仕事や人間関係が辛く、このままでは辞めようと思っているが、自分は会社で頑張っていきたい」というポジティブなメッセージを伝えるように気をつけてください。

もちろん、希望したからといって、すぐに異動というわけにはいかないでしょうが、できるだけ早めに異動させてもらえる可能性は高くなります。

「あなたの辛い状況」を周囲の人は重く受け止めていません。

別に周りの人があなたを軽く見ているわけではないです。

人それぞれ悩みや痛みを抱えているので、他人の悩みを察してあげることは難しいんです。

そのため辛い状況をしっかりと伝えることで認識してもらいましょう。

5.辞めた後の具体的なプランを考える

さてここまでは、できるだけ今の職場で問題解決を心がけるような方法を伝えてきました。

しかし、そうは言ってもブラック企業はどこにでもあるし、どうしても自分に合わない会社もあります。

そんな時は、真剣に転職を考えてみるのも一つの方法です。

5−1.転職サイトに登録する

まずは、転職サイトに登録してみましょう。

自分の属性を入力して、自分が求める条件で探せばワサワサと会社が見つかります。

「会社ってこんなに沢山あるのか!」驚くことでしょう。

それを知るだけで精神的余裕になるので「辛くて今すぐ会社を辞めたい」という方は絶対に登録しましょう。

転職サイトは色々ありますが、まずは最大手のリクナビに登録しておけばOKです。

↓バナーをクリックすると登録画面が表示されます。

余談になりますが、転職エージェントに相談できる無料サービスもあります。

自分の経歴や希望条件などをエージェントに伝えると希望に沿った会社をマッチングしてくれるサービスです。

興味があれば登録してもよいでしょうが、私自身は登録したものの、エージェントの猛烈な電話に辟易して、無視していたら勝手に解除されていました。

「本気で転職を考えている人向け」のサービスです。

5−2.貯金を把握する

転職サイトに登録すると同時にやるべきなのは貯金の把握です。

1ヶ月あたりの生活費を試算しましょう。

無職でいられる期間を知るのです。

辛くて辞めるのはいいのですが、収入がなくていつまで生きていけるのかは戦略的に考えることが必須です。

貯金が100万円で1ヶ月の生活費が10万円だったら、10ヶ月は無職でも大丈夫ですよね。

そこから逆算して転職活動をして3ヶ月以内に採用されるとすると遅くとも退職してから8ヶ月目には転職活動をする。

あるいは、貯金をできるだけ減らさないために退職後1ヶ月はのんびりして2ヶ月目からはビシッと転職活動をする。

人それぞれのやり方や価値観がありますが、とにかく自分なりの戦略をしっかりと立てるようにしましょう。

戦略を考える余裕がなければ、まずは会社を休んで、自分の今後について冷静に考えましょう。

6.「パワハラを受けてる」「体を壊しそう」などの緊急事態に直面したら?

ここまで、考える時間があることを前提とした話をしてきました。

しかし、暴力や達成不可能な業務命令など明らかなパワハラ、このままだと本当に体を壊したり、メンタルをやられてうつ病になってしまう、という緊急事態の場合は迷わず、然るべき措置をとりましょう。

具体的には、パワハラであれば、人事部など社内の相談窓口や労働基準監督署などに相談をしましょう。

メンタルをやられそうな場合は、心療内科の受診をお勧めします。

いずれにしても、すぐに対処が必要なものを我慢するとドンドン状況は悪化していきます。

 

私自身もうつ病の同僚や友人を見てきました。

・よく飲みに行く仲間と連絡が取れなくなってしまったり。

・陽気だった先輩が、たびたび会社を休み愚痴ばかりをこぼすようになったり。

・覇気があり、リーダーシップを発揮していた人が、周りとの関係を気にしてオドオドしたり。

うつ病が発症してしまうと以前のように戻るのは相当難しい様子です。

本来であれば、ICレコーダーで録音したり、自分がされたことをノートに記録を取ったりと証拠集めをすることが有効ですが、その暇も無ければ、とにかく最悪になる前に行動しましょう。

7.まとめ〜自分の中の「大切」を見つける〜

まとめます。

「仕事が辛い」という状況は「自分が思い描いた働き方」と「実際の働き方」のギャップから生まれます。

ひとたび嫌になってしまうとそこから気持ちを切り替えることは中々難しいことです。

ですが、どこかで切り替えをしなければその辛い状況は、残念ながら一向に改善されません。

そのため、まずはここまでお伝えしたように

・何が辛いのかを把握する

・何のために働いているのかを考える

・「逃げちゃダメ」という思い込みを無くす

・辞める前にすべきことをきっちりとやる

・辞めた後のことをイメージする

・緊急事態はすぐに対処を

を実践してください。

それは「自分が大切にしていることを見つける作業」でもあります。

多くの人は、高校や大学を卒業する前に就活をして、内定をもらったら最後の学生生活を謳歌して、卒業と同時に就職をします。

その後、研修期間を終えたら怒涛の社会人生活に入っていきます。

休みの日は、趣味を満喫したり、だらだら過ごしたりしているものの自分を見つめ直す時間を積極的にとることはないでしょう。

そんな時に仕事が辛くなってくると、何を信じて生きていけばいいのかが分からなくなり、途端に迷いが生じてしまいます。

今は辛い時期かもしれませんが、これを機会に自分が大切にしているものが何かを見つけ出してみましょう。

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